英紙ガーディアンより

55％がブラック・ライヴズ・マター運動は人種間の緊張を高めたと回答、英世論調査

Black Lives Matter has increased racial tension, 55% say in UK poll - 27 Nov 2020



今年の夏に英国中に広まった反人種差別運動であるブラック・ライヴズ・マターが人種間の緊張を高めたと世論調査で大多数の人々が回答した。

英調査会社オピニアム・リサーチは10月に2,000人以上を対象とした世論調査を実施。

英国の成人の半数強（55％）がBLM運動が人種間の緊張を高めたと回答。高めていないと回答したのはわずか17％だった。

また民族的マイノリティの44％もBLMが人種間の緊張を高めたと回答している。

特に顕著だったのは保守層の有権者で78％が緊張を高めたと回答、高めていないと回答したのはわずか6％だった。









オピニアム・リサーチは差別・偏見に関する調査も実施、差別に直面したと回答した黒人の数は2019年の74％から81％に急増した。

アジア人の71％も差別に直面したと回答しており、6月に実施された別の世論調査でも差別に直面したと回答した中国人の割合は68％から76％に上昇していた。

さらにBAME (Black, Asian, Minority Ethnic / 黒人, アジア人, 少数民族の頭文字をとった略称) の人々の46％は複数回にわたって差別に直面したと回答しておりこれも昨年と比べ上昇している。



この調査結果に対し英国のBLM運動の中心人物であるアダム・エリオット・クーパーは英国の人種間の緊張はBLM運動より前から存在しBLM運動によってその問題が浮き彫りにされたと述べた。

「人々が人種差別に立ち向かった結果として人種間の緊張が高まったという考えは非常に誤解を招く決めつけだ」

「ブラック・ライヴズ・マターは、米国の公民権運動や南アフリカの反アパルトヘイト運動と同じように人種間の緊張を高めていない。前からそこにあったものを明らかにしただけだろう」